ユニオン建設㈱
代表取締役社長
中西雅明
私は平成元年にJR東日本に入社し約34年勤務した後、ユニオン建設に勤務して約1年半が経ちました。厳しい経営環境が続く中で当社が成長していくための課題は数多くありますが、「社員の成長」が最も重要なものの一つです。
当社は昨年、JR東日本の100子会社になり、JR東日本からの仕事を安全かつ高品質に施工するミッションがますます強まっています。当然ながら、JR東日本からの工事は、ホームドア工事や耐震補強工事など社会的にも重要かつ緊急性の高い仕事が多く、当社の業務量はたいへん多い状況が続いています。当社の社員もその重要性などは十分理解してやりがいを持って仕事をやっているものの、形に残る大きな仕事をやりたいという意欲が強い社員が多くいるのも事実です。少し規模の大きい建設工事を受注していくためにも中長期的に人財がさらに必要で人財確保にも特に力を入れています。
やりたい仕事に携わることが重要なのは間違いありませんが、向いているあるいは必要とされている仕事に携わり、やりがいを感じてもらうことも重要であると考えています。
私が就職活動をしていた昭和63年当時は現在と同様に売り手市場で、さまざまな企業から「うちへ来いよ」と言われるたいへん恵まれた環境にありました。JR某社から「うちに興味ある人は集まれ」と学生に声がかかり飲み会に参加した数日後、I先生から「中西君、JR某社のNさんから『来てほしい』という話があったけど、君はJR東日本に入りたいと言っていたから断っておいたよ」と言われました。その一言で私はJRの仕事に向いている、JRから必要とされていると感じ、JR「東日本」へ入社して頑張ろうという気持ちになったことをよく覚えています(笑)。
当社では高校卒業して入社後、1年近く研修センターで研修を行っています。皆で一緒に過ごし、仲間意識が強くなることにもつながっています。若手社員には「君たちは私の宝物」「君たちがいないと会社の成長はない」「君たちには定年まで働いてほしい。なぜならユニオン建設を皆で一緒に良い会社にしていきたいから」と話しています。転職が当たり前の時代になっても会社は社員とともに成長していくことに変わりはありません。その意味で長く勤務することを期待していると繰り返し話しています。「時代遅れ」で「バカ」な社長だなあ、と思われていることは百も承知です(笑)。
今後も会社の成長のためにも人財の確保に努め社員が成長することに力を入れていきたいと思います。