2024年2月7日、宇都宮市にて昨年開業したLRT「ライトライン」見学会を開催しました。当会としては4回目の見学会で、営業電車に混乗する等の条件から参加19名という小さな規模ですが、宇都宮市の東副市長ほかの皆さまにご案内を頂き、内容の濃い見学会とすることができました。
当日は好天の下、宇都宮駅へ集合。LRT駅のホームに隣接した会議場「ライトキューブ宇都宮」でLRTの現状やビジョンなどに関する概要説明を頂き、単に軌道系交通の整備にとどまらず、交通網の再編や定住人口の増加に向けた制度設計など地域のグランドデザイン全般にわたる高い戦略性を実感しました。その後はLRTに試乗。ユニバーサルデザインにも配慮された3両編成の電車は、交通系ICカードや一日乗車券ならどのドアからでも乗降できる信用乗車方式を採り入れているのも大きな特徴です。欧州などで普及しているこの方式が日本でも定着できるか、注目されるところです。
道路内の併用軌道から専用軌道に移り、清原地区市民センター前駅で下車。駐車場・駐輪場、バス停留所、地域内交通乗降場やタクシーベイなどが併設される「トランジットセンター」を視察後は再びLRTで平石駅へ戻り、駅近くの車両基地を見学しました。
基地の敷地延長は約400mに及び検修設備や洗車線も整備されて、17編成のLRT車両すべてをこの車両基地で保守管理するほか、将来の西部方面延伸時の拡張も視野に入れた施設です。ライトラインに従事されているスタッフには全国の路面電車から派遣や転籍された方もおられ、新たなLRTにかける意気込みと士気の高さにも感銘を受けました。
夕闇迫る中、三度目のLRT乗車で宇都宮駅に帰還した後は宇都宮市さまも含め有志18名にて意見交換会を実施、情報交換や交流を深めて散会した次第です。
今回の見学会にあたり、ご厚意を頂きました宇都宮市の東副市長様さま、宇都宮ライトレール株の中尾常務さま、会議場「ライトキューブ宇都宮」ほか多くの皆さまのご対応とご協力を頂きましたことに感謝を申し上げまして、見学会のご報告とさせていただきます。
ライトキューブ宇都宮で、林会長挨拶と宇都宮市東副市長(左)
東副市長の概況説明を聞く見学会参加者
清原地区市民センター前駅視
平石車両基地にて記念写真