東日本大震災復興に思う~技術の融合と多様性~

講演会
概要

講演テーマ:東日本大震災復興に思う~技術の融合と多様性~

講 演 者:早稲田大学 都市・地域研究所 上席研究員 佐藤滋様

日   時:平成30年03月30日 16:00~17:30

場   所:JR東日本東京工事事務所9階大会議室

参 加 者:総勢 約80名

内容

□日本建築学会の対応(時系列)と提言・提案など

被災地プラットフォーム(広域協働復興組織)を政学、経済界、NPO等で設立

 

□インフラとまちづくりの融合

①石巻河川ぞいでのデザイン提案

②気仙沼まちなか三街・市民事業による世界に誇れる内湾まちづくり

 

□浪江町・復興まちづくりのシナリオと地域協働の方法

・広域分散避難する浪江町民

・二本松市におけるリトルナミエのケーススタディー

・自治体ごとに異なる広域避難の状況

・仮説的構想:ネットワーク・コミュニティ

・浪江町復興への道筋と24のプロジェクト

(夢・希望・ビジョン、道筋・物語、シナリオ)

 

□3つの提案

①避難先のまちなかにみんなで暮らす「まちなか型町外コミュニティ」

②仮設住宅団地とそのまわりにつくる「郊外型町外コミュニティ」

③浪江町への期間の起点となる「町内コミュニティ」

・2012~13年に検討した期間拠点、町内コミュニティのイメージ

・協働復興街区・まちなか型町外コミュニティのイメージ

・仮設住宅団地と周辺に形成される町外コミュニティのイメージ

・新ぐるりんこ

(広域に分散することを余儀なくされる町外コミュニティの統合型移動サービス)

・第2期:連携復興まち歩きワークショップ 二本松 2013.06.22

・石倉地区 住宅・コミュニティ再建デザインゲーム

・浪江町町外コミュニティづくりに対する9つの提案

・仮設住宅等で築いたコミュニティを維持しながら多様な住まい方を選択できる

 

□質疑

Q1 時間経過で住民等の考え方に変化は?

A1 山本町、直後は安全面から町に残ることは拒否だったが、時間が経過すると残ってもいいと変化。3年ごとに変化?

防潮堤、直後は高くだったが時間が経過すると高すぎる。釜石市は早期に決定

原発、40~50年経過しなければ不明

 

Q2 堤防と建築物、合築の提案だが成立事例は?

A2 石巻で一部町並み復興で実施

10mを越える堤防では難しいが低い所なら可能性有り。 いずれにせよ区画整理で

 

Q3 新潟駅前広場で住民参加のWS実施したが意見にバラツキ大

膨大なエネルギー使ってまとめたが不満残った。合意形成を進めるヒント?

A3 まず幹事会で議論し本番に臨むこと。白紙でという意見があるが、出来る出来ないを明確にし、

プランを持って参加すべき。

 

□講演終了後意見交換会を開催。今回は建築系からも多数の参加者があり、教授を囲んでいろいろなやりとりが交わされた。参加者にとって満足な講演会であった

講演会の模様