概要
講演テーマ:米国の交通ビジネスの動向と今後の東京圏の都市鉄道戦略
講 演 者:政策研究大学院大学 政策研究科准教授 日比野直彦様
日 時:平成29年03月23日 16:00~17:30
場 所:JR新宿ビル6階会議室
参 加 者:総勢 約80名
経緯
日比野准教授は社会基盤計画がご専門で、交通計画や地域計画を合わせた研究活動で多くの成果をあげられている。国土交通省や土木学会でも多くの委員会に所属し、都市鉄道の将来計画にあたっての予測手法について造詣が深い。今回は海外の事例を含め、JRグループの若手技術者に刺激となるようなテーマでの講演をお願いした。
内容
1.ボストンの公共交通
・アメリカ初が多いボストン(地下鉄も)
・近年、効果的な施策を(バストの接続、P&R駐車場整備、ICカード他)
・ビッグディッグプロジェクト、大規模再開発
2.交通ビジネスの動向
・スマホの普及やICT進展でライフスタイルや交通行動に変化
・バイクシェアリング、カーシェアリング、オンデマンドバス、ライドシェアリング
・交通ビジネスの動向まとめ
○個人所有から共有へ、急速な発展、自動運転他でビジネス拡大
○スマホの普及やICT進展で若い創設者が自らのアイデアでビジネス
それにより生活や交通行動を変えている
3.東京圏の都市鉄道計画
・交通政策審議会答申第198号(2016年)
・これまでの文責方法の問題点
○新線建設等の大規模プロジェクトの評価から生活活動に影響を与える施策の評価へと変化
○トリップベースの文責の限界
○トリップベースからアクティビティベースに
・東京圏都市鉄道計画への適用に向けての着眼点
○東京圏鉄道の特徴、人口減少高齢化、訪日外国人の増加、価値観の多様化
4.おわりに
・最先端の科学的な分析を適用する
・未だ顕在化していないアクティビティを考える
・具体的なプランをつくる
・将来あるべき「まち」「生活」「交通」を考えデザインする
□講演終了後
多くの質問があり、場所を変えての「日比野准教授を囲む会」でも入れ代わり立ち代わり講師の周りに輪が出来るという盛況な講演会であった。