旧ご挨拶

今こそ未来を構想する活動を

「未来のまち・交通・鉄道を構想するプラットフォーム(略称:未来構想PF)」ホームページをご訪問頂きありがとうございます。

当法人は2010年秋に設立以来、若手鉄道技術者に先輩方の調査計画技術を継承していくこと及び将来ビジョンを構想することを目標に、実践的なワークショップを開催してきました。また毎月プラットフォーム通信を発行して、様々な情報や意見提言を提供する活動を行ってきました。私たちの活動は、小グループの手づくりによるささやかなものですが、講演会や見学会も少しづつ実施しています。

さて活動のポイントが二つあります。

まずは、未来のまち・交通・鉄道を構想することについて。
我が国が成熟社会となって成長が鈍化し、いま活動している現役世代の皆さんは、社会に出てからの大半を、失われた20年といわれる沈滞した時代を過ごすことになってしまいました。そして国の全総計画もなくなり、華々しく行われていた国や地方自治体の将来計画への取り組みもまた影を潜めています。未来を構想し計画するという技術は、長年の実践的な業務から身につくものですが、その学習する機会が失われていたことを意味します。国の将来を構想する意欲と、それを実行する技術がなければ何もできない道理です。なすべきことは多岐に亘りますが、私たちは交通計画を担ってきたエンジニアであり、まち・交通・鉄道を構想することに特化してやって行こうと考えています。

二つ目は、“非公式な(インフォーマルな)ワークショップについて。
かつては国や自治体が主導する様々な計画委員会があり、おびただしいレポートが生まれるとともに、若手技術者の研鑽の場となっていました。しかし現代は、IT技術の進展でネットによる情報交流が盛んになるのと反比例して、さまざまな制約の中で産官学の現役が集い研鑽に励む場を作るのが難しくなっています。企業活動においても、フォーマルな活動とインフォーマルな活動がバランスよく行われることで生き生きとした会社が生まれます。私たちは、インフォーマルなワークショップを計画することで、有為なエンジニアが個人の資格で参加できる機会をつくることを目指しています。

皆様のご支援を受けながら“未来を構想する”活動をサポートしていきたいと念じています。

代表 山本卓朗