概要
講演テーマ:これからの社会とインフラ整備をどう考えるか
講 演 者:山本卓朗 未来構想PF会長
日 時:2019年10月18日 16:00~17:00
場 所:JR東日本東北工事事務所 会議室
参 加 者:総勢約70名
経緯
JR東日本東北工事事務所が企画し、未来構想PFが支援して開催した。
内容
1. 工学の原点
・C ivil Engineering は市民工学
・土木の原点を見つめ市民工学への回帰を
・社会安全への3つの視点
市民の視点、事業者の視点、設計者の視点
家に帰れば一市民 この意識がないと想定外から脱皮できない
・土木学会倫理規程 平成26年改定 社会安全と減災 を追加
2. これからの社会をどう見るか
・今までの10年
初代iPhone (2007年)・・・情報化の加速
東日本大震災、激甚災害・・・・安全の高まり
インバウンド、国際化・・・・インフラ輸出
少子高齢化・・・・・・・・・担い手不足
インフラ老朽化・・・・・国民会議、市民参画
・これからの10年(過去30年相当)
情報システム中心の世界・・・・AI +IOT
飛躍的な国際化、国際交流
超高齢・人口減少・少子化
脱境界、脱専門・・・・あらゆるところに市民が
産学官から 産学官+民 の時代
3. これからのインフラ
・考え方 いわゆる社会インフラだけでなく多様な視点で議論する
社会の要請、時代の要請で変化することを認識する
公共事業の前に社会資本整備を議論する
新設⇒保守 から 新設⇒改良⇒保守
・インフラを考える三つの視点
豊かさと貧しさ、インフラの持つ多様性、国際比較で 客観的に評価
4. その他
・日本橋上空の首都高撤去計画
・江戸城天守の再建
・インド ムンバイの国鉄チャーチゲート、セキュリティゲート
・千葉県台風15号 2019.09
・海外事業 鉄道の課題
30年の空白
人材が追いつかない
海外技術との比較が追い付かない
優れた日本の技術を輸出するというこだわり
海外専門組織(会社)の必要性
質疑
1. 一足飛びの変化の時代に、どう貢献したらよいか?
○ 建設工事部門の高い技術力、強い組織力で ・・・・・・・・ 長年の伝統がなせる
国鉄時代は海外もやっていたがJRになり海外から引き上げた ・・・鎖国状態の改善
○ 世界に通用する技術を武器にする
後進国はジャンプして進歩する・・・・・海外技術の方が優れていることがあるので知る必要がある
2. 要請に応えるだけでよいのか?
建設会社は請負業・・・生産の代価を得るのがこれまでのかたち
○ 提案型に変わる必要がある ・・・シンクタンクが必要となる、ハードとソフトの融合も必要
○ 市民の視点が必要・・・ 社会に貢献する
3. 初代所長としてどのような信念で取り組まれていたのか?
○ 全て外注していた ⇒ 虚像ではないか?という疑問があった・・・直轄で実像を取り戻す思いで取り組んだ
○ 所長からのメッセージ・・・・社員に頻繁に発信し、思いを伝えた